もう20年以上前からバッハの「イギリス組曲」の第1番:A dur「アルマンド」と第3番:g moll「ジーグ」を毎日弾いている。最近その組曲の最後の方は弾いた形跡が無いのに気付いたので改めて分析し、以下を暗譜した。
第5番:e moll「ジーグ」(半音階的推進力) / 第6番:d moll「ガヴォット」(物憂げな第I、天国的な第II)、「ジーグ」(トリルがもたらす調性崩壊)
バロック音楽以前、鍵盤曲に緻密な強弱表現は無かった。にも拘らず明らかに、バッハの曲には圧倒的に盛り上がる場面がある。涼しい顔でぐいぐいと…
どのようにしてそれを可能にしているのか?
それを究明すれば、強弱表現を極限まで駆使する僕ら現代の作曲家にとって「鬼に金棒」だ!